50代ITエンジニアの転職準備|職務経歴書は毎年更新する

はじめに

前回の記事では、50代ITエンジニアのキャリア棚卸しについて書きました。

転職でも独立でも、自分の強みや経験を整理することは重要です。

しかし、キャリア棚卸しは一度やって終わりではありません。

私がおすすめしたいのは、職務経歴書を毎年更新することです。

転職する予定がなくても、年に1回は見直しています。

理由は、転職活動のためだけではありません。

毎年更新した方が楽だからです。

そして、数年経つと自分がやった仕事でも意外と忘れてしまうからです。

今回は、私が職務経歴書を毎年更新している理由と、50代の転職準備で大切だと思うことを書いてみます。


職務経歴書は転職するときだけ作るものではない

職務経歴書というと、
「転職するときに作るもの」
というイメージがあるかもしれません。

私も以前はそう考えていました。

しかし、50代になると考え方が変わりました。

50代になると、次のようなことが増えてきます。

  • 担当した案件が多い
  • 業務内容が幅広い
  • 役割が何度も変わっている
  • 数年前の仕事でも記憶が曖昧になる

転職すると決めてから、過去の案件をまとめて思い出そうとすると、かなり大変です。

特にITエンジニアの場合、案件ごとに担当工程や役割が違います。

  • 要件定義をしたのか
  • 基本設計をしたのか
  • 運用保守だったのか
  • ベンダー調整をしたのか

その時は当たり前に覚えていても、数年経つと細かい内容は忘れてしまいます。

職務経歴書の基本的な書き方については、50代ITエンジニアの職務経歴書の書き方でも詳しく書いています。


数年経つと意外と忘れる

人の記憶は、思っている以上に曖昧です。

例えば、次のようなことです。

  • どの案件を担当したか
  • どの工程を担当したか
  • どんな課題があったか
  • 自分がどう関わったか
  • どんな成果があったか

私も過去の案件を振り返ると、
「これは何年前だったかな」
と思うことがあります。

案件名は覚えていても、具体的に何を担当したかまではすぐに出てこないことがあります。

特に長くITの仕事をしていると、似たような案件も増えてきます。

そのため、記憶が混ざることもあります。

職務経歴書は、記憶が新しいうちに更新した方が正確です。


最初に作るときは大変

正直に言うと、最初に職務経歴書を作るときは大変です。

私も最初にまとめたときは、かなり時間がかかりました。

過去の案件を思い出しながら、次の内容を整理する必要があるからです。

  • 会社名
  • 担当期間
  • 担当業務
  • 担当工程
  • 使用技術
  • 役割
  • 成果

特に50代の場合、職歴が長い分、書くことも多くなります。

そのため、最初の1回はある程度時間がかかると思っておいた方がよいです。

ただし、ここで一度ベースを作っておくと、翌年からはかなり楽になります。


翌年からは追加するだけでよい

一度職務経歴書のベースを作ってしまえば、翌年からは大きな作業ではありません。

その年に担当した仕事を追加するだけです。

例えば、次のような内容です。

  • 今年担当した案件
  • 新しく経験した工程
  • 担当した役割
  • 増えたスキル
  • 成果として書けること

1年分であれば、まだ記憶も新しいです。

そのため、数年分をまとめて思い出すよりも、はるかに楽です。

私は、職務経歴書は一度にまとめて作るより、毎年少しずつ更新する方が現実的だと思っています。


職務経歴書の更新はキャリア棚卸しにもなる

職務経歴書を更新すると、自然にキャリア棚卸しもできます。

例えば、1年分を振り返ると、次のようなことが見えてきます。

  • どのような仕事が増えたか
  • どの工程を多く担当したか
  • 自分の強みは何か
  • どの経験が評価されそうか

私の場合は、次のような経験が自分の強みとして整理されていきました。

  • 要件定義
  • 基本設計
  • ベンダーコントロール
  • 調整業務
  • PL的な役割

これは、日々仕事をしているだけでは意外と気づきにくい部分です。

職務経歴書を更新することで、
「自分は何を積み上げてきたのか」
を確認できます。

その意味で、職務経歴書の更新は単なる転職準備ではなく、自分のキャリアを確認する作業でもあります。


転職活動は在職中に行う方がよい

職務経歴書の更新とは別に、転職活動で大切だと思うことがあります。

それは、転職活動は在職中に行う方がよいということです。

これは50代に限りません。

どの年代でも同じだと思います。

理由は、精神的な余裕があるからです。

在職中であれば、面接に落ちても生活はすぐには変わりません。

今の会社に残る選択肢もあります。

条件が合わなければ断ることもできます。

つまり、落ちても追い込まれにくいということです。

この余裕は、転職活動ではかなり大きいと思います。


職がない状態で落ち続けるとダメージが大きい

一方で、職がない状態で転職活動をすると状況は変わります。

不採用が続くと、

  • 次はどうしよう
  • 早く決めないといけない

という気持ちが強くなります。

最初は冷静に考えられていても、落ちる回数が増えるにつれてダメージが蓄積します。

そうなると、冷静な判断が難しくなることがあります。

本来なら断るべき条件でも、
「ここで決めた方がいいのではないか」
と思ってしまうかもしれません。

転職活動では、能力や経験だけでなく、精神状態も結果に影響します。

焦っている状態では、自分に合う会社かどうかを落ち着いて判断しにくくなります。

書類選考で落ちる原因や見直し方については、50代ITエンジニアが書類選考で落ちる原因と改善チェックリストでも整理しています。


私自身の失敗談

私自身、会社で部署の定員削減があり、退職することになった経験があります。

その時は半年の猶予期間がありました。

半年あれば何とかなると思っていました。

しかし、実際には思ったほど良いパフォーマンスは出せませんでした。

退職日が近づくにつれて焦りが出てきます。

面接で落ちると、精神的なダメージもあります。

在職中の転職活動とは違い、
「後があまりない」
という感覚がありました。

その状態では、冷静な判断ができていなかった部分もあったと思います。

結果として、その時に決まった会社は半年で退社しました。

今振り返ると、転職先を選ぶ判断にも余裕がなかったのだと思います。

この経験があるため、私は転職活動はできる限り在職中に行った方がよいと考えています。


毎年の更新は「保険」にもなる

職務経歴書を毎年更新しておくことは、転職活動そのものとは少し違います。

しかし、いざという時の保険にはなります。

急に転職を考えることになるかもしれません。

会社の方針が変わることもあります。

部署異動や定員削減があるかもしれません。

その時に、職務経歴書がある程度整っていれば、すぐに動けます。

逆に何も準備していないと、職務経歴書を作るところから始めなければなりません。

ただでさえ不安な状況で、過去の経験を一から整理するのはかなり負担です。

だからこそ、余裕がある時に少しずつ更新しておくことが大切だと思います。


まとめ

50代ITエンジニアの転職準備として、私がおすすめしたいのは、職務経歴書を毎年更新することです。

最初に作るときは大変です。

しかし、一度ベースを作ってしまえば、翌年からは1年分を追加するだけで済みます。

また、職務経歴書を更新することで、次の整理も同時にできます。

  • キャリア棚卸し
  • 強みの確認
  • 市場価値の確認
  • 実績の整理

そして、転職活動を行うのであれば、できる限り在職中に行うことをおすすめします。

落ちてもすぐに生活が崩れるわけではない。

条件が合わなければ断れる。

その精神的な余裕は、転職活動ではとても大きいです。

職務経歴書を毎年更新することは、小さな作業です。

しかし、いざという時に自分を助けてくれる準備になると思います。

転職するかどうかを今すぐ決める必要はありません。

まずは、自分の1年分の仕事を振り返り、職務経歴書に残しておく。

その積み重ねが、将来の選択肢を守ることにつながるのではないでしょうか。


関連記事


次回予告

次回は、50代ITエンジニアの転職サービス体験談|社内ITで通らずSESに採用された話です。

職務経歴書やキャリア棚卸しを整えても、希望した求人で必ず通るとは限りません。

次回は、私が実際に使った転職サイトや転職エージェントの経験をもとに、50代ITエンジニアの転職活動で感じた現実を整理します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました