転職活動では、面接に進む前に書類選考があります。
私自身、40代後半に社内ITへの転職を目指したとき、書類選考で不採用になることが何度もありました。
当時の私は、社内IT・社内SEとして長く働いていました。
経験がまったくなかったわけではありません。
それでも、希望していた社内ITへの転職にはつながりませんでした。
ただし、なぜ不採用になったのか、企業から詳しい理由を聞いたわけではありません。
年齢だったのか。
経験が募集内容と合わなかったのか。
職務経歴書で経験をうまく伝えられなかったのか。
他の応募者との比較だったのか。
正確な理由は分かりません。
そのためこの記事では、「50代だから書類選考で落ちる」と決めつけるのではなく、応募前に自分で確認できるポイントを整理します。
書類選考では「経験がある」だけでは伝わらない
50代になると、職務経歴は長くなります。
私自身もIT業界で長く働いてきたため、書こうと思えば多くの経験を書くことができます。
しかし、経験をたくさん書けば評価されるとは限りません。
重要なのは、「この求人で、自分のどの経験が使えるのか」が伝わることだと思います。
長い経歴のすべてを書くのではなく、応募する仕事との接点を分かりやすくする必要があります。
履歴書・職務経歴書全体の考え方については、50代ITエンジニア向けの履歴書・職務経歴書の書き方で整理しています。
書類選考前に確認したい5つのポイント
1.技術や経験年数を並べるだけになっていないか
例えば、
- Java経験20年
- Linux経験15年
- 基本設計10年
と書けば、経験年数は分かります。
しかし、それだけでは、「その経験を使って何ができるのか」までは伝わりません。
私も長い経験そのものを強みだと考えていた時期がありました。
今は、経験年数より、その経験を仕事でどう使ってきたかを伝える方が重要だと考えています。
2.作業内容だけになっていないか
職務経歴書には、
基本設計、開発、テストを担当
といった書き方をしがちです。
もちろん、担当工程を書くことは必要です。
ただ、それだけでは本人の役割が分かりにくい場合があります。
- どのようなシステムだったのか
- どの部分を担当したのか
- どんな役割だったのか
- 問題が起きたときにどう対応したのか
- 周囲とどのように調整したのか
まで整理すると、実際に働く姿が伝わりやすくなります。
数字で示せる成果があれば使えばよいですが、無理に数字を作る必要はありません。
3.募集内容との接点が分かるか
私はここが特に重要だと思っています。
例えば基本設計を求めている求人に応募するなら、自分がどのような基本設計を経験してきたのか。
どの程度の規模だったのか。
どのような役割だったのか。
を分かるようにします。
運用保守を求める求人なら、運用経験や障害対応、システム修正など、その仕事に近い経験を前に出します。
長い職歴の中には、今回の求人にはあまり関係しない経験もあります。
全部を同じ強さで見せるのではなく、募集内容に近い経験を分かりやすくする。
これが大切だと思います。
具体的に職務経歴書へどう書くかは、50代ITエンジニアの職務経歴書の書き方|スキルマッチを伝える具体例で詳しく紹介しています。
4.情報を詰め込みすぎていないか
50代になると経験が増えるため、職務経歴書も長くなりがちです。
私も過去の経験を残しておきたいと思います。
しかし、すべての経験を同じ詳しさで書く必要はありません。
応募する仕事と関係の深い経験は詳しくする。
古い経験や関係の薄い仕事は短くする。
そうした整理が必要です。
職務経歴書を読んだ人が、「この人の強みは何か」を短時間でつかめる状態を目指した方がよいと思います。
5.自己PRが抽象的になっていないか
例えば、
- コミュニケーション能力があります
- 責任感があります
- 調整力があります
だけでは、実際の仕事ぶりが分かりません。
自分の経験とセットにした方が伝わります。
例えば、
基本設計では納入先担当者への機能説明も担当し、関係者と確認しながら設計を進めました。
であれば、何をしていたのかが分かります。
また、実際に周囲から評価されたことがあるなら、第三者からの評価として使えます。
重要なのは、良く見せるために作るのではなく、実際の経験を具体的にすることです。
私自身も社内ITでは書類選考に通らなかった
私が転職活動を始めたのは40代後半です。
長く社内IT・社内SEとして働いていたため、本命も社内ITでした。
転職エージェントにも登録し、パソナキャリアとインテリジェンスエグゼクティブリサーチでは求人を紹介してもらいました。
しかし、書類選考で不採用になりました。
DODAやリクナビNEXTでも社内ITを中心に探しましたが、社内ITへの転職にはつながりませんでした。
一方、リクナビNEXTで家から比較的近いSES会社を見つけ、1社だけ応募しました。
その会社には採用され、49歳でSES会社へ転職しました。
ここで注意したいのは、社内ITで落ちた理由も、SES会社で採用された理由も、私には正確には分からないということです。
「SESではこの経験が評価されたから採用された」と断定することもできません。
ただ、この経験から、自分では十分な経験があると思っていても、それが応募先で同じように評価されるとは限らないことは感じました。
実際にどの転職サービスを使い、どのような結果だったのかは、50代ITエンジニアの転職サービス体験談|社内ITで通らずSESに採用された話で詳しく書いています。
書類選考前のチェックリスト
- 応募する求人の募集要件を確認したか
- 求人に近い経験が分かりやすい位置にあるか
- 技術名や経験年数を並べるだけになっていないか
- 自分の役割が分かるか
- 作業内容だけでなく、工夫や対応内容も書いているか
- 関係の薄い古い経験を書きすぎていないか
- 自己PRが抽象的になっていないか
- 実際に言われた第三者評価があれば活用しているか
- 最初に読んだときに自分の強みが分かるか
- 全体が読みやすく整理されているか
すべてを完璧にする必要はありません。
ただ、「自分が書きたいこと」ではなく、「応募先から見て何が分かるか」という視点でもう一度読むだけでも、見え方は変わります。
書類で通っても、次は面接がある
書類選考を通過すれば、次は面接です。
ここでは職務経歴書に書いた経験を、自分の言葉で説明する必要があります。
私自身、経験を全部説明しようとして話が長くなったこともありました。
面接での伝え方については、50代ITエンジニアが面接で落ちる理由7選|経験があっても不採用になる原因で整理しています。
まとめ:書類選考では「何をしてきたか」だけでなく「何ができるか」を伝える
50代ITエンジニアには、長年積み上げてきた経験があります。
一方で、経験が多いほど職務経歴書に書く情報も増えます。
だからこそ、
- 募集内容との接点を明確にする
- 技術や経験年数だけを並べない
- 自分の役割を具体的にする
- 関係の薄い経験は整理する
- 抽象的な自己PRを避ける
ことが重要だと思います。
私自身、40代後半の転職活動では、希望していた社内ITで書類選考に通らない経験を何度もしました。
不採用の理由は分かりません。
だからこそ、「これを直せば必ず書類選考に通る」とは言えません。
それでも、応募する前に、「この職務経歴書を初めて読む人に、自分が何をできる人なのか伝わるか」を確認することはできます。
まずは今回のチェックリストを使って、自分の職務経歴書を見直してみてください。
🧭 次回予告
次回は、SESを続けるべきか、転職や独立を考えるタイミング、自分に合った働き方をどう判断するかについて、私自身の経験をもとに整理します。


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