50代の投資で現金はいくら残す?|生活資金と投資資金を分ける考え方

株式投資を続けていると、

「現金をこのまま置いておくのは、もったいないのではないか」

と思うことがあります。

特に物価が上がっていると、

現金だけを持っていることにも不安を感じます。

一方で、

手元の現金をどんどん投資に回してしまうのも、

私には合っていません。

現在の私は、

手元の現金は一定額をキープする。

そして、

それを超える資金を、株式投資や将来への備えに回す。

という考え方をしています。

さらに私は個人事業主なので、

資金の置き場所は現金と株式だけではありません。

  • 小規模企業共済
  • iDeCo
  • 経営セーフティ共済

といった選択肢もあります。

今回は、

50代の個人事業主として、手元に残す現金と、それを超えた資金をどう分けて考えているか

について整理します。


40代で損失を出しても、生活には影響しなかった

私は40代の頃、

株式の短期売買や先物、オプション取引などで、合計すると約300万円の損失を出しました。

大きな失敗でした。

ただ、

そのことで生活に大きな影響が出たわけではありません。

理由は、

投資に使っていたのが余裕資金だったからです。

損失自体は痛かったです。

しかし、

生活費が足りなくなった。

借金をしなければならなくなった。

ということにはなりませんでした。

今振り返ると、

投資方法には問題がありました。

一方で、

生活に必要なお金と投資資金を分けていたこと自体は間違っていなかった

と思っています。

40代での投資失敗と、50代で投資をやり直した経緯については、40代で300万損した私が50代で投資をやり直せた理由|「当てる」から「育てる」への転換で詳しく書いています。

50代になった現在も、

この考え方は変わっていません。


現金は増やし続けるのではなく、一定額をキープしたい

現在の私は、

手元の現金をできるだけ増やしたいわけではありません。

現金には、

生活や事業を安定させるために必要な水準がある

と考えています。

その水準を確保できているのであれば、

それ以上の現金を積み上げ続ける必要はありません。

逆に、

まとまった支出によってその水準を下回った場合には、

新しく株式を買うより、

まず現金を元の水準に戻す

ことを優先します。

つまり、

現金を最大化するのではなく、

自分が安心できる金額を維持する

という考え方です。


私は「年間の家計費+特別費」を最低ラインにしている

では、

どのくらいの現金を残すのか。

私はまず、

1年間に通常の生活で必要になるお金

を考えます。

食費。

水道光熱費。

通信費。

保険。

日用品。

その他の日常的な支出。

これが年間の家計費です。

ただ、

実際の生活ではこれだけでは済みません。

例えば、

  • 家の修理
  • リフォーム
  • 車の買い替え
  • 家電の買い替え

など、

毎年ではないものの、何年かに一度まとまった支出が発生します。

私はこうした支出を、

特別費

として考えています。

例えば、

10年間で家や車などに1,000万円程度かかると考えるなら、

単純化すると年間平均では100万円です。

そこで、

年間の家計費+特別費の年間平均

を、

手元に置いておきたい現金の最低ラインとして考えます。

そのうえで、

予想していなかった支出。

仕事が一時的に途切れる可能性。

予定より大きな修繕費。

などにも対応できるよう、

自分が安心できる余裕を上乗せする

という考え方です。


私の場合は1,000万円程度を目安にしている

具体的な金額を出すと、

私は現在、

手元現金として1,000万円程度は確保しておきたい

と考えています。

もちろん、

「50代なら1,000万円必要」

という意味ではありません。

これは、

私自身の家計。

住宅。

今後の支出。

働き方。

個人事業主という立場。

などを考えたうえで、

私が安心できる金額です。

人によっては、

500万円で十分かもしれません。

反対に、

もっと必要な人もいると思います。

重要なのは、

金額そのものではなく、

なぜその金額を残すのかを自分で説明できること

だと思っています。

私の場合は、

年間の家計費と特別費を考え、

さらに突発的な支出にも対応できる余裕を持たせた結果、

1,000万円程度を一つの目安にしています。


株式は売れば現金になる。でも同じではない

株式も売却すれば現金になります。

その意味では、

「必要になったら株を売ればいい」

という考え方もできます。

ただ、

私は手元の現金と株式を同じようには考えていません。

お金が必要になったとき、

株価が上がっているとは限らないからです。

相場が大きく下がっているときに、

家の修理や生活費のために株を売る。

これは、できれば避けたいです。

そのため、

近いうちに使う可能性があるお金は、株式には回さない

ようにしています。

手元現金を一定額確保しておけば、

株式市場の状況に関係なく必要な支出に対応できます。

結果として、

長期投資も続けやすくなります。

50代でどこまで投資リスクを取るかについては、50代の投資は攻めない方がいい?実体験から導いた「負けない」判断基準でも整理しています。


個人事業主には「現金か株式か」以外の選択肢もある

個人事業主になってから、

資金の置き場所を考えるとき、

現金と株式だけでは不十分だと感じるようになりました。

個人事業主には、

  • 小規模企業共済
  • iDeCo
  • 経営セーフティ共済

といった制度があります。

どれも税制上のメリットがあります。

ただし、

目的や資金の性格はそれぞれ違います。

そして、

普通預金のように、いつでも自由に使えるお金とも違います。

そのため私は、

資産額だけを見るのではなく、

そのお金を何のために置いているのか

で分けて考えています。


小規模企業共済は将来への備え

小規模企業共済は、

個人事業主や小規模企業の経営者などが、

廃業や退職後に備えるための制度です。

掛金には税制上のメリットがあります。

ただ、

私にとって重要なのは、

節税できることだけではありません。

これは、

今すぐ使うお金ではなく、将来に備えるお金

です。

そのため、

小規模企業共済に資金があるからといって、

その分だけ手元現金を減らしてよい、

とは考えません。

役割が違うからです。


iDeCoも手元現金とは別に考える

iDeCoも、

老後資金を準備するための制度です。

税制上のメリットがあります。

一方で、

自由に引き出せる普通預金とは大きく違います。

そのため、

iDeCoに資産があっても、

生活費や突然の支出に備える現金としては考えません。

例えば、

手元現金が自分の決めた水準を下回っているのに、

「iDeCoにも資産があるから大丈夫」

とは考えないということです。

老後に使うお金と、今使えるお金は分けて見る。

ここは重要だと思っています。


経営セーフティ共済は、私の場合は節税の意味合いが強い

経営セーフティ共済は、

本来、取引先の倒産などに備えるための制度です。

ただ、

私の場合は、事業上のリスクへの備えよりも、節税の意味合いを強く意識して利用しています。

現在の仕事は、

取引先が1社だけです。

事業の形態もシンプルで、

売上や契約の状況も比較的把握しやすくなっています。

こうした現在の事業状況では、

私は経営セーフティ共済について、

取引先倒産への備えというより、

税負担を抑えながら資金を積み立てておくための選択肢

という意味合いを強く感じています。

ただし、

単純に税金がなくなる制度だとは考えていません。

掛金を必要経費にできる一方で、

解約して手当金を受け取る場合には、

個人事業主では事業所得の収入として扱われます。

そのため、

将来の受け取りまで含めて考える必要がある

と思っています。

また、

これも普通預金と同じではありません。

節税になるからという理由だけで、

手元現金を自分が必要だと考えている水準より減らしてまで、

掛金を増やすつもりはありません。

私の場合は、

まず必要な現金を確保する。

そのうえで、

経営セーフティ共済を含めて、

どこに資金を置くのがよいかを考えています。


私はお金を4つの役割に分けて考える

現在は、

お金を一つのまとまりとして見るより、

役割で分けて考えています。

1.すぐ使えるお金

年間の家計費。

家や車などの特別費。

突発的な支出。

仕事が一時的に途切れた場合への備え。

これは、

一定額を手元現金としてキープするお金

です。

2.老後や将来に備えるお金

iDeCo。

小規模企業共済。

これは、

今すぐ使うことを前提にしないお金

です。

3.税負担も考えながら置いておくお金

私の場合は、

経営セーフティ共済です。

制度本来の目的は取引先の倒産などへの備えですが、

私は、

節税の意味合いを強く意識して利用しています。

ただし、

掛金を必要経費にできる一方、

将来受け取る際の税金も考える必要があります。

そのため、

単純に「税金が安くなるから得」とだけ考えるものではありません。

4.長期的に増やすお金

NISAや課税口座で保有する株式。

これは、

資産形成のためのお金

です。

NISAと課税口座の使い分けについては、50代のNISAはどう使う?|課税口座との使い分けを考えた実体験で詳しく書いています。

全部、自分の資産です。

しかし、

同じ目的で持っているわけではありません。


手元現金を確保したら、その先のお金を振り分ける

私の場合、

資金配分の順番は比較的シンプルです。

まず、

手元現金が自分の必要とする水準を維持できているか

を確認します。

下回っていれば、

まず現金を戻します。

維持できていれば、

その先で、

株式投資。

iDeCo。

小規模企業共済。

経営セーフティ共済。

などへの配分を考えます。

つまり、

余ったお金を全部株式に入れるわけでも、すべて現金として積み上げるわけでもありません。

必要な現金を維持する。

その先のお金を、

目的に応じて振り分ける。

という考え方です。


節税だけで資金の置き場所を決めない

個人事業主になると、

節税を意識する機会が増えます。

小規模企業共済。

iDeCo。

経営セーフティ共済。

税負担を考えるうえで、

こうした制度は選択肢になります。

実際に私も、

経営セーフティ共済については、

節税の意味合いを強く意識しています。

ただ、

節税できるから、手元に残せるお金をすべて制度に回す

という考え方ではありません。

税負担が下がっても、

自由に使える現金が減りすぎれば、

急な支出に対応しづらくなります。

また、

制度によっては、

受け取る時点の税金まで考える必要があります。

私はまず、

必要な手元現金を確保する。

そのうえで、

節税。

将来への備え。

資産形成。

のどこに資金を振り分けるかを考えています。


現金を一定額守ったうえで投資を続ける

私が50代で投資を再開した理由の一つは、

デフレからインフレへ環境が変わったと感じたこと

でした。

50代から長期投資を続ける考え方については、50代から始める株式長期投資の実践法|インフレ・デフレに合わせた守りの資産運用でも書いています。

物価が上がれば、

現金の実質的な価値は少しずつ下がります。

そのため、

必要以上に現金を増やし続けるつもりもありません。

一方で、

投資や節税に資金を回しすぎて、

自分が安心できる現金水準を割り込むのも避けたいです。

だから私は、

現金は一定額を守る。
その水準を超えた資金を、将来への備え、節税、資産形成に振り分ける。

という形を考えています。

投資だけを最大化しない。

節税だけを最大化しない。

現金も必要以上に増やさない。

自分が無理なく続けられる配分を考える。

50代の今は、

その方が自分には合っています。


まとめ|最低限必要な現金を決め、その先のお金を振り分ける

現在の私は、

手元の現金を増やし続けたいとは考えていません。

大切なのは、

生活や事業に必要だと思う一定額をキープすること

です。

私の場合は、

年間の家計費+家の修理やリフォーム、車などの特別費の年間平均

を最低限の基準にしています。

さらに、

想定外の支出にも対応できるよう、

自分が安心できる余裕を加えます。

その結果、

現在は、

1,000万円程度の手元現金を一つの目安

にしています。

これは、

誰にでも必要な金額ではありません。

大切なのは、

自分の生活費。

今後の大きな支出。

働き方。

家族の状況。

などから、

自分なりの基準を持つことです。

その水準を下回れば、

まず現金を戻す。

確保できていれば、

その先の資金を、

  • 株式投資
  • iDeCo
  • 小規模企業共済
  • 経営セーフティ共済

などに振り分ける。

その際も、

すべてを同じ目的で考えるわけではありません。

株式は資産形成。

iDeCoや小規模企業共済は将来への備え。

私の場合、経営セーフティ共済は節税の意味合いが強い。

それぞれ役割が違います。

「いくら投資できるか」を先に考えるのではなく、
「いくら手元に残しておけば安心できるか」を先に考える。

そのうえで、

残ったお金を何のために使うのか決める。

これが、

50代になった今の私の資金配分の考え方です。

自分なら、

年間の生活費はいくらか。

数年に一度かかる特別費を年間平均にするといくらか。

さらに、

どの程度の余裕があれば安心できるのか。

一度計算してみると、

投資や将来への備えに回せる金額も見えやすくなると思います。


🧭 次回予告

50代の高配当株投資|2年間の実績はプラス、それでも成功と言い切れない理由

ここまで、

高配当株の選び方。

売却の判断。

NISAの使い方。

そして、今回の現金と投資資金の分け方について書いてきました。

現在の投資実績はプラスです。

ただ、

利益が出たことと、自分の投資方法が優れていたことは同じではありません。

現在使っている銘柄選びの方法を本格的に使い始めたのは、2024年8月頃です。

一方で、現在の保有株には、それ以前から持っている銘柄もあります。

また、この期間は日本株市場全体も上昇しています。

次回は、

この2年間の投資方法と実績を振り返りながら、本当に今の方法が良かったと言えるのか

を考えます。

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