はじめに
「50代のITエンジニアは、この先仕事がなくなるのではないか?」
最近、こんな不安の声をよく聞きます。
理由としてよく挙げられるのが
「AIに仕事を奪われるから」というものです。
私はIT業界で30年以上、
社内SE・SES・独立(フリーランス)を経験してきました。
さらに現在は、SAP移行や官公庁案件など、
AI時代の現場にも関わっています。
その立場から結論を言います。
- 👉 50代ITエンジニアの仕事がなくなる理由は、AIではありません。
- 👉 「AIに代替されやすい仕事のやり方」を続けていることが原因です。
1. 「AIが仕事を奪う」は半分だけ正しい
確かにAIは急速に進化しています。
コード生成、ドキュメント作成、テストケース作成など、
昔は人がやっていた作業を高速でこなせるようになりました。
しかし、AIが得意なのは次のような仕事です。
- 手順が決まっている作業
- 正解が一つに近い仕事
- 判断を伴わないタスク
これは年齢に関係ありません。
20代でも30代でも、同じ作業をしていればAIに置き換わります。
2. 仕事がなくなる50代の本当の特徴
現場を見ていて、「危うい」と感じる50代には共通点があります。
- 設計や判断をしていない
- 指示された作業だけをこなしている
- 自分の役割を言語化できない
- 若手と同じ土俵で“作業量”で勝負している
この状態だと、
AI+若手エンジニアの組み合わせに勝てません。
問題は年齢ではなく、
👉 「仕事の中身が作業に寄りすぎていること」です。
3. AI時代でも価値が落ちない仕事とは?
一方で、AIが非常に苦手な領域があります。
- 要件が曖昧な状態を整理する
- 利害関係者の調整
- 現場の制約を踏まえた設計判断
- トラブル時の意思決定
- 「落とし穴」を事前に察知すること
私自身の経験で言えば、
- PLとしての意思決定
- PMOとしてのテスト統括
- 官公庁案件での設計・調整
- 大企業のSAP移行プロジェクト
これらはAIでは代替できない仕事です。
4. AIは「脅威」ではなく「武器」になる
50代ITエンジニアにとって、
AIは敵ではなく強力な部下です。
- 資料のたたき作り → AI
- 文章整理・要約 → AI
- パターン洗い出し → AI
そして、
- 何を作るか決める
- どこがリスクか判断する
- 最終責任を持つ
ここを人間(あなた)が担う。
👉 「考えるのは50代、作るのはAI」
この分業ができる人は、生産性が一気に上がります。
5. 50代ITエンジニアがやるべき方向転換
AI時代において、50代が意識すべきことはシンプルです。
- 作業者から「判断者」へ
- 技術力のアピールより「役割」の言語化
- スキルより「何を任されているか」を語る
重要なのは
「何ができるか」より「何を決めてきたか」です。
🔥 結論:仕事がなくなるのはAIのせいではない
改めて結論です。
- AIが仕事を奪うのではない
- AIに代替される仕事のやり方を続けている人が厳しくなる
- 判断・設計・調整ができる50代は、むしろ価値が上がる
50代ITエンジニアには、
若手にはない経験・勘・責任感があります。
それを「作業」で埋もれさせるか、
「判断」で活かすか。
そこが分かれ道です。
🧭 次回予告
第13回:50代SEが転職市場で本当に見られている3つのポイント
AI時代の転職市場で、
企業が50代に何を期待しているのかを、
現場目線で解説します。


コメント