🧩第8回:40代で経験した農業副業から学んだ“働き方の選択”|経験から見えた現実と学び

はじめに

副業として農業に取り組んだ経験から得たリアルな学びを共有します。私は40代で農業に挑戦しました。目的は「子どもの教育」と「副業としての収益化」の二つ。結果的に、教育面では一定の成果がありましたが、収益化は想像と大きく異り、学びの多い経験になりました。本稿では、実体験に基づく「現実」「失敗の原因」「対策」「これから挑戦する人へのアドバイス」を整理してお伝えします。


私の農業経験(事実)

  • 2011年〜2012年:500平方メートルの畑を借りて開始 → この土地は軽トラや耕運機が入らず、作業効率が悪かった
  • 2012年〜2017年:1000平方メートルの畑に移転し継続
  • 畑までの距離は自宅から車で約1時間
  • 目的:①子どもの教育(週1回の体験) ②副業としての収益化
  • 結果:作物は育てられるが 「商品化」「小分け包装」「販路構築」「機械化」が大きな壁となり収益はほぼゼロ
  • 最終的に子どもの中学受験を機に農業を終了

結果から見えた現実(想像とのギャップ)

農業を始める前は「作れば売れる」「副業として十分な収益になる」と考えていました。しかし実際は以下の点で大きな壁がありました。

1) 商品化の手間が想像以上に大きい

  • 「作物が育てば売れる」わけではない
  • 小分け・パッケージ・ラベル・衛生管理・保存方法の検討が必要
  • 加工品を考えると設備や許認可、時間確保が不可欠

2) 機械化と作業効率の壁

  • 500㎡の畑は軽トラ・耕運機が入らず作業効率が悪い
  • 地主から機械を借りて何とか運営できたが、自前だと初期投資は重い

3) 販路開拓は簡単ではない

  • 直売所・卸・飲食店・ネット販売など営業力と時間が必要
  • 個人農業×短時間では継続供給が難しく取引が成立しにくい

4) 距離と時間の制約

  • 畑まで車で1時間 → 週1でも負担が大きい
  • 副業と両立するほどの通い方は現実的に難しい

これが家庭菜園と副業農業の違いだ

家庭菜園レベル:趣味・教育目的なら満足できる(収益性は低い)

副業農業レベル:商品化・販路・機械化・人手・時間投資が必須

私は最終的に「作れるが売れない」「販路を作る時間がない」状態となり、副業ではなく家庭菜園に近くなりました。


もし今から始めるなら — 実務的アドバイス

農業を副業にする前に確認すべきチェックリストです。

  1. 初期調査
    土地の機械進入可否・水はけ・日照・アクセスを事前確認
  2. 小さく始める
    パイロット運用 → 作業工数・収量・ROIを実測
  3. 機械化と外注コスト見積り
    レンタル費用・工程外注のコスト把握
  4. 商品化の準備
    包装・ラベル・食品表示・加工許可などを調査
  5. 販路戦略を初期から作る
    直売・卸・ネットなど複数チャネル確保
  6. 時間と人手の確保
    作業頻度と家庭との両立を現実ベースで設計
  7. コストと補助金の確認
    補助制度・研修制度の活用を視野に

子どもの教育面のメリットは大きかった

  • 自然や食の循環を体感できた
  • 継続作業による責任感と観察力が育つ
  • 親子の共通体験が増えた

教育目的なら家庭菜園規模でも十分効果があると実感しました。


最終的な判断(私の結論)

  • 副業で収益化を目指すなら商品化×販路×機械化の3点が欠けると厳しい
  • 教育目的なら小規模家庭菜園で十分価値がある
  • 本格副業化するなら事業計画・資金・販路設計は必須

想定される代替案(時間がない人向け)

  • シェアファーム・農業体験から始める
  • 加工・出荷をJAや外部に委託する
  • 少量生産×SNS直販でニッチ市場を狙う

おわりに

農業には創造と現実のギャップがある一方、得られる学びも非常に大きいです。収益化は難しくとも、挑戦を通して価値観や行動が変化しました。新しいことに挑む時は、情熱だけでなくリアルな現場感を踏まえた計画が必要だと実感しています。


次回予告

次回は 「50代ITエンジニアが独立前に準備すべき5つのステップ」 を予定しています。

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