「50代で独立なんて無理だろう」
そう思っていたのは、かつての私です。
私は56歳で独立しました。
35年以上IT業界に携わり、社内SEとしてシステム運用・開発・SAP運用、
そしてベンダーとしてシステム保守や設計を経験してきました。
SES企業では9年間、大手SIerの現場で上流工程を担当していました。
顧客からの評価は高く、仕事にもやりがいはありました。
それでも、次のような不安がありました。
- 60歳以降の減給リスク
- SES企業とのギャップ
- 「この先も同じ働き方を続けていいのか?」という迷い
これらが重なり、私は独立を決意しました。
1年経った今、「収入は上がり、ストレスは減り、自由度は大きく増した」と実感しています。
今回は、私自身の経験から学んだ
「50代ITエンジニアが独立で成功するための3つのポイント」
を具体的にご紹介します。
💡 ポイント①:自己分析と“強み”の整理
独立を考えるうえで最も大切なのは、自分の強みを正確に把握することです。
50代ともなると、スキルや経験の幅が広く、何でもできそうに見えます。
しかし、フリーとして案件を取るには「専門性」が必要になります。
🔹 私の場合
SES時代、主に要件定義・基本設計といった上流工程に携わっていました。
上流工程は「数が少ない・単価が高い・信頼が重視される」領域です。
最初の独立案件を探す際、「上流工程専門」を打ち出したことで、
単価交渉もスムーズに進みました。
🔹 強みを整理する3ステップ
- これまでの業務を時系列でリスト化する
- 成果を出したプロジェクト・役割を整理する
- 「他人から頼られた場面」をピックアップする
この3つをノートに書き出すだけでも、あなたの市場価値が見えてきます。
💼 ポイント②:案件・顧客を選ぶ“戦略”を持つ
独立したからといって、闇雲に案件を探しても安定はしません。
大切なのは、「自分に合った仕事をどう選ぶか」という戦略です。
🔹 私の実体験
SES時代にお世話になった大手SIer役職者の方と良い関係を築けていたため、
独立後はその方の紹介で案件を得ることを前提にしていました。
ただし、SES企業との関係もあり、1年間は別案件を経験することにしました。
🔹 登録したサイトと最初の案件
- レバテックフリーランス(案件数が豊富)
- アン・コンサルティング(現フリエン)
アン・コンサルティングから紹介されたコンサルティング会社で採用され、
高単価の案件に挑戦しました。
品質要求も高くハードな現場でしたが、半年間やり切ることで大きな経験値を得ました。
その後、大手SIerの役職者に相談して次の案件につなげることができました。
独立前に仕事のあてがあるだけで、心に大きな余裕が生まれます。
「どのように仕事を確保するか」を独立前から考えることが非常に重要です。
💰 ポイント③:収入の安定化とリスク管理
フリーランスは「案件が途切れた=収入ゼロ」。
だからこそ、収入の複線化とリスク分散は必須です。
🔹 私が実践していること
- 複数のエージェントに登録して情報源を増やす
- 株式・配当投資で長期的な収益を育てる
- ブログ・情報発信で将来の副収入を目指す
- 知人ネットワークを維持して案件紹介を受けやすくする
私は現在、大手SIerで長期案件に関わっています。
契約終了時にも別案件を紹介いただける可能性が高い環境ですが、
常にリスクに備えて人脈を維持しています。
🔹 生活面でのリスク管理
- 独立初期の生活費は6か月分を確保
- 健康保険・年金・税金の支払いスケジュールを把握
- 確定申告・経費計上の基本を早めに学ぶ
✨ まとめ:経験が最大の武器になる
50代での独立は不安が多いですが、
経験を武器に戦略的に行動すれば成功は十分可能です。
私自身も、年齢やリスクへの不安はありましたが、
「強みの整理」「事前の準備」「リスク管理」を意識したことで、
独立生活を順調にスタートできました。
経験は、50代の最大の資産です。
もし迷っているなら、小さな一歩でも踏み出してみてください。
その一歩が、想像以上に大きな変化をもたらします。
✅ 成功の3つのポイント(まとめ)
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| ① 自己分析 | 自分の強みを整理し、得意分野を明確化する |
| ② 案件戦略 | 独立前に確保し、余裕をもって案件を探す |
| ③ 収入安定 | 複数の収入源とリスク対策を持つ |
🧭 次回予告
次回は、「社内SE歴25年の私が学んだプロジェクト運営のコツ」です。
長年の社内IT経験から得た、
「うまくいくプロジェクト」と「失敗するプロジェクト」の違いを解説します。

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